津波で街並みと浜の遊び場を失った被災児童たちのために、自然豊かな遊び場を設け、手作りの子ども祭り復活や、里山の伝統遊び・
この地域で「ヤマ学校する」とは、
2011年3月から11月まで東日本大震災の緊急支援ボランティアを行った「RQ市民災害救援センター」の「RQ歌津センター」の活動から誕生した。
津波被害で歌津の「浜」は壊滅したが、同じく壊滅状態の志津川にある町役場からの救援の手は遅れた。ボランティアさえ来ない状況下で、町の人たちは江戸時代からの互助組織「契約会」が中心になって避難所運営をし、山の人が浜に物資を運びこんで自力で生き抜いた。2週間遅れてRQ市民災害支援センターがボランティア組織としては一番に歌津入りし、伊里前地区の契約会の紹介で、その地に土地を借りてテント村のボラセンを設営した。以来、斜面林の人の手でしか片付けられない漂着物の撤去と写真等思い出の品の洗浄、漁師さんの依頼での網のクリーニング作業、半壊した家の片付け作業、避難所や仮設住宅への支援など、しだいに地元の顔の見える関係でのお手伝いをするようになった。
そうした中で、地元に遊び場が作れないかというお母さん方の声を受け、棚田跡地の活用が始まった。夏休みには地元児童対象のサバイバル・キャンプを開催した。子供たちがキャンプ場に来てまず自作する竹のコップは、契約会の男たちが、津波翌日に竹を切って作ったコップを6月に避難所の詰め所を解散するまでずっと大切に名前を書いて使い続けたのを追体験である。このキャンプをきっかけに、毎週土日や長期休暇に子どもたちが集まる新たな遊び場となっていった。
≪今までの主な活動≫
手作りのお祭り復元、
ヤナギや杉を使った建物づくり
台風で被災した遊び場の橋や道の復旧作業
山の幸の感謝祭
焚き火でのケーキ・縄文土器・燻製づくり
化石掘りや石器ごっこ