支援のお願い

歌津てんぐのヤマ学校 支援のお願い
2013.2

【失われた遊び場を取りもどす】

東日本大震災で宮城県南三陸町は海辺の町が大きな被害を受けました。山が海に迫ったリアス式海岸地形のこの町では、山に暮らす人たちが浜の被災者を助けるという協力関係が被災直後から発揮されました。そのなかで、薪・保存食・山の飲み水などの伝統的なライフラインとそれを活用する知恵が、非常時に大きな意義を持つことが再認識されました。
私たちは、町の遊び場を失った子供たちが安心して遊べる場所として、隠れ谷の休耕田を活用したキャンプ場・自然遊び場「さえずりの谷」を作り、震災後初めての夏休みには「子どもキャンプ」を開催しました。週末ごとに子どもたちが野山や川で遊ぶ活動は貴重だという、親たちや教育関係者たちの声を受け、ボランティアの協力を得て「てんぐのヤマ学校」は生まれました。

【ヤマ学校の伝統を復興する】

この地域では、通学路の自然に親しむ道草で学校に遅れることや、授業をさぼって野山や畑や浜で食べ物を採り遊ぶことを「ヤマ学校する」と言いました。津波被災直後ライフラインが断たれて支援物資もない状況で、火をおこし、自然を活用して生き伸びた経験は、実はヤマ学校でそれぞれがつちかったスキルやバイタリティがものを言ったと、多くの大人が証言しています。
歌津は、山と海、農林畜水産業がそろった町として、自然が脅威であるだけでなく恵みであること、自然を活かす伝統文化の豊かさを学ぶ場に満ちています。てんぐのヤマ学校は、歌津のあちこちで子どもたちが山川海に親しむ姿が戻ってくるように、おじいちゃんおばあちゃん、漁師さんやヤマ仕事人たちから、昔遊びや伝統の知恵を教えてもらいながら、子どもの遊びと学びの広がりを応援してきました。町外の子どもたちが参加して子どもたちの出会いの場も生まれています。

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【町づくりと防災に子どもたちの視点を】

地区ごとには江戸時代からの自助組織「契約会」があり、高台移転や町の復興には様々なコミュニティ構成員がビジョンを合わせることが大切です。ヤマ学校は、子どもたちの将来の町への夢を応援します。学校の授業にも協力して、子どもたちが地域の産業を学び、自然の恵みを生かした町の未来を考えるお手伝いをしています。
道路や防波堤といったハード面だけが先行するのでなく、災害時に使える高台の小道を知り大切にするとか、子どもたち自身が町の自然や産業・文化のなかに宝を見つけ出して大切に思う心を育てるなど、コミュニティの復興を子どもたちの視点から応援しています。


【2012年までの活動実績】

☆ 「子どもの街」づくり(藪を切り開いての場所づくり、薪の五右衛門風呂、釣りや野外調理、ニワトリの飼育と解体調理)
☆ 子どもキャンプ(春の「馬の道キャンプ」、夏の子ども企画によるキャンプ)
☆ 秋の味覚まつり(あけび、栗、くるみ、サルナシ、はしばみ、さけ、等)
☆ 伝統ものづくり(正月かざり、干し柿、わらない、製塩、竹細工、キリコ細工)
☆ お祭り参加(三嶋神社大祭に、手作り子ども神輿をかつぐ)
☆ 伊里前川の清掃プログラム、しろうお漁の石組(ざわ)づくり、しろうお祭に子どもブース出展
☆ 福幸商店街での夏祭り・秋祭りへの子どもブース出展
☆ 浜の遊び場づくり(湾に面した林のヤマ道づくり、浜の清掃)
☆ 漁師体験プログラム(牡蠣の種つけ、メカブそぎ)
☆ 子ども及びボランティアと山歩きしながら、ヤマ道を整備(自然散策と津波避難路として)
☆ 伊里前テント商店街と協力、コミュニティスペースとしてテントを活用。伝統行事「まゆ玉」もちつきの開催など。
☆ 伊里前小学校での総合科授業への協力、野外授業の企画、祖父母からの聞き取り調査学習、休み時間やイベントでの子どもたちとの交流等。
歌津中学校総合防災プログラムへの参加。
☆ ボランティア受け入れ、団体の被災地訪問体験活動受け入れ、研修ツアーの受け入れ、中学生体験モニタープログラムの実施
☆ 町外参加者を対象に、防災サバイバルプログラム「ワイルドキャンプ」の実施


地元の地主さんや行政区長さん、子どもの親・祖父母、職人さんや漁師さんから、活動のアイデアとボランタリーなお手伝いをいただいてきました。赤い羽根共同募金ボラサポ基金、モンベル、東京国際ロータリークラブ、その他団体・個人の方々からご寄付をいただきました。



【2013年活動計画】

1) 伊里前地区「さえずりの谷」に隣接して高台移転が行なわれる場合、高台周辺の自然遊び場のアイデア作りと再編
2) 枡沢地区「丘のヤマ学校」を新たに遊びとキャンプ拠点として整備
3) 春夏秋を通して、週末のヤマ学校プログラムを随時開催 学休期間にキャンプを開催
4) ヤマの道を避難路かつ自然散策路として、子どもと一緒に歩いて活用。昔のヤマ学校コースの復活
 漁師さんと協力して、伊里前湾に面した「どうの浜」の林の遊び場づくり
 伊里前小学校の総合科授業に協力
7) しろうお漁(ざわ石組)を子どもと体験。伊里前川の自然復元を子どもと一緒に考える。しろうお祭への参加
8) 町外からのツアープログラム(ボランティア、研修)の受け入れ


賛助会 加入のお願い

「歌津てんぐのヤマ学校」の活動を支えていただくために、賛助会制度をもうけています。会費は、一口以上何口でもお受けします。会員の皆様には、活動報告をお届けします。

個人会員一口  2000円
団体会員一口  10000円

振込口座:   七十七銀行 南町通支店 普通5483280
加入者名    加入者名: てんぐのヤマ学校 代表 八幡明彦(ヤワタアキヒコ) 
※ 入金時の通信欄で必ず、ご連絡先をお知らせください。

連絡先:       蜘瀧(くもたき)のりと (本名:八幡明彦)
080-3933-3684
988-0453 宮城県南三陸町歌津伊里前317-1
「歌津 てんぐのヤマ学校」  

Email: yamagakkou@gmail.com
URL:    http://utatsu.blogspot.jp/
Facebook:  http://www.facebook.com/kumotaki